新しいタイプの片頭痛、注射治療薬(抗CGRP抗体薬)について
2021年に予防療法に使われる注射薬の「抗CGRP抗体薬」が登場しました。この薬は、片頭痛に関係しているCGRPと呼ばれる物質と結合し、その働きを抑えることで、頭痛を起こさないようになると考えられております。
当院では現在、アジョビ、エムガルディを採用し治療を実施しております。水曜日を除く、毎日、脳神経内科で頭痛外来を実施しておりますのでお気軽にご相談ください。(予約は不要です、午前は外来が混みますので、午後の受診をお勧めいたします)
治療開始にあたり、患者様の状態を把握するため検査が必要な場合もありますので、診察にて詳しくお話いたします。この注射は脳神経内科または総合内科専門医の所属するクリニックでのみ接種ができます。当院はこの資格の医師がおりますのでご安心ください。
アジョビは初回1本で28日おきに接種いたします。効果が確認できれば一回に3本接種し、3か月効果が継続するといわれております。(1本あたり注射薬のみ、3割負担で12420円)
エムガルディは初回2本で30日おきに接種いたします。二回目からは1本接種です。最近自己注射も可能になり、効果が実感して安定されてからはご自宅で接種することもできます。(1本あたり注射薬のみ、3割負担で13550円、一回目は2本接種なので27040円)
原則、片頭痛予防薬や発作時の治療薬(トリプタン製剤)等服用しても効果が十分でない方、月数回の激しい頭痛や嘔吐で日常生活に支障がでている方が対象です。
今までの当院の接種経験ですと、1本目から頭痛が軽くなった。寝込むことがなくなった等の症状改善を実感している方も多く、お勧めです。
長年、頭痛で苦しんで市販薬をたくさん服用している方、頭痛で仕事、家事に支障が出ている方は是非ご相談ください。