神経障害性疼痛
痛みの種類
痛みは、持続する時間や原因などによって分けられます。
持続する時間による分類では、比較的短い時間で痛みが消える「急性疼痛」と、痛みが長く続く「慢性疼痛」に分けられます。
原因による分類では、炎症や外傷などによって起こる「侵害受容性疼痛」、神経が傷つくことによって起こる「神経障害性疼痛」、心理的な要因によって起こる「心因性疼痛」に分けられます。慢性疼痛では、しばしば侵害受容性疼痛、神経障害性疼痛、心因性疼痛が混在しています。
神経の痛みとは?
見た目には傷や炎症なないけれど、神経が傷つくことによって起こる痛みがあります。
このような痛みを「神経障害性疼痛」といいます。
神経障害性疼痛の特徴的な症状には・・・
◆痛みが長期間続く
◆しびれ感を伴う痛みを感じる
◆発作のように強い痛みが、短い間隔で襲ってくる
◆通常ではなんともない程度の刺激に対して強い痛みを感じる
◆少しの痛みがとてつもなくひどい痛み感じる
◆強い針で刺したような痛みを感じる
◆電気が走るような痛みを感じる
◆感覚が鈍くなる、なくなる
などがあります。
神経障害性疼痛の原因となる疾患・病態
◆帯状疱疹後神経痛
◆糖尿病性神経障害に伴う痛み・しびれ
◆坐骨神経痛
◆脳卒中後疼痛
◆脊髄損傷後疼痛
◆三叉神経痛
◆神経根圧迫による慢性疼
神経の痛みの治療
主な治療法には、次の5つがあります。
【薬物治療】
末梢性神経障害性疼痛の治療薬やいわゆる鎮痛剤とよばれる薬剤、医療用麻薬を用いる治療法です。
【神経ブロック】
主に病院の麻酔科やペインクリニックで実施されており、局所麻酔薬で痛みの伝達をブロックする治療法です。
【理学療法】
代謝機能や身体機能などの改善を目的に行う治療法です。
【外科的療法】
手術による治療法です。
【脊髄(脳)刺激療法】
脊髄(脳)を電気刺激することによって痛みを取り除く治療法です。
当院では薬物治療と理学療法を実施しています。