リハビリ・ブログ①「転倒対策プロジェクト」
こんにちは! 麦島内科クリニック・リハビリテーション科長の理学療法士(大きい青い人)水野健太郎です。
今年の秋は、ぐずついた天気が続き、体調を崩されていらっしゃる方も多いのではないでしょうか? このような時期に気をつけたいのが「転倒」です。
不安定な天気が続くと、「関節や筋肉が痛い」「何だか体の状態がおかしい」といった不調が現れやすくなります。すると、自分ではいつもと同じ動作をしているつもりでも、バランスを崩して転んでしまうことがあります。
転倒予防・対策をすることは、リハビリテーション職の大きな仕事です。そこで、私の様々な医療機関での経験を踏まえて、転倒予防について紹介します。
【「座り方」で転倒予防】
今回は、「座り方」に着眼します。
「「『座り方』で転倒予防?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。実は、転倒予防には“バランス運動”が重要です。椅子からの立ち座りは、日常で無理なくできるバランス運動のひとつなのです。
では、どのようなことを意識して、椅子からの立ち座りを行えばよいのでしょうか? 例えば、リハビリ室では次のような指導を行います。
■座り方の基本
①座るものにできるだけ近づく(接近)
②座るものにまっすぐ背を向ける(方向転換)
③どの位置にお尻を置くか決め、狙いを定める(集中)
④ゆっくりと体を左右対称にて座る(丁寧)
歳を重ねてくると筋力が低下し、転倒のリスクが高くなります。高齢者の場合、転倒により骨折し、そのまま寝たきりになってしまうケースも少なくありません。日常生活にバランス運動を取り入れて、転倒しにくい体づくりを心がけましょう。
ちなみに、骨密度が低い人や骨粗しょう症の方は、健康な人に比べて骨折しやすいと言えます。気になる方は、当院にて「骨粗しょう症検査」を受けることができますので、まずは医師の診察にてご相談ください。