心臓弁膜症ってどんな病気? 心臓弁膜症は、心臓の弁の障害で本来の役割を果たせなくなった状態をいいます。 弁の開きが不完全なため血液の流れが妨げられる狭窄と、弁の閉じ方が不完全なため血液が逆流してしまう閉鎖不全に分類にされます。 心臓弁膜症は心不全の原因の一つです。 心臓の病気を早期に発見し、重症化する前に適切なタイミングで治療をすることが、心不全の予防や増悪の防止において大切です。以前と比べて息切れする、足のむくむ、疲れやすくなったなど、気になる症状があったら早めに相談をしましょう。 加齢とともに増える心臓弁膜症 心臓弁膜症の原因には、先天性と後天性のものがあります。特に近年では、加齢に伴う弁の変性や石灰化による心臓弁膜症が、高齢化の進行とともに増えています。 【典型的な症状】 心臓弁膜症には特有の症状は少なく、加齢に伴う身体の変化と似ています。 そのため、「年だから」と病気を見落としがちです。 「前は走れたけど、最近疲れやすいから無理はしないでおこう~」 (無意識に日常生活の運動量を減らしている場合) 「坂道を上ると息切れやドキドキが増えてきたなぁ。年のせいかしらねぇ~」 (加齢に伴う身体の変化と混同している場合) 普段座る時間が長い、もしくは無意識に日常生活の行動に制限を加えている場合、症状があっても、自覚していない可能性があります。 半年前と比べて下記のようなの変化がないかチェックしてみましょう。 〇息切れやドキドキ 今まで大丈夫だった距離でも歩くと息が切れていませんか? 階段を2階まで上がった際にドキドキが増えていませんか? 〇足のむくみ 靴下の跡が強く残るようになっていませんか? 〇疲れやすさ 休んでも疲れを感じるときが増えていませんか? 心臓弁膜症は、自然に治ることはありません。症状の出始めを見逃さずに、早めに医師にご相談ください。 当院では、水曜日と木曜日の午前中、循環器内科で診察と心臓超音波検査も行っております(要予約)。 循環器内科の受診をお考えの方は事前にご予約をお願いいたします。 参考:公益財団法人日本心臓財団 冊子「心臓弁膜症のおはなし」