循環器

  • 新型コロナウイルス感染症と心臓病・脳卒中

      当院かかりつけ患者様のなかにも心臓病や脳卒中の既往があり、新型コロナウイルスへの感染に気を付けている方が多いかと思います。 そのような方々へ向けて、日本循環器学会・日本脳卒中協会より以下のような発表がありました。   【心臓病・脳卒中の新型コロナ感染、気を付けること】 ◆心臓病や脳卒中疑いの症状が出たらすぐに受診してください! 悪化する胸痛、動悸、息切れ、失神、顔や腕の片側麻痺、言語障害など。 ◆お薬の内服は継続してください! お薬は健康状態を保つために重要です。 すべて処方通りの服用を続け、不安なときは主治医にご相談ください。 ◆感染予防に努めてください! 手洗い・うがいや軽い運動など日ごろから予防に努めましょう。   【心臓病と新型コロナウイルス感染】 ◆心臓病があってもなくても感染リスクはさほど変わらない 新型コロナウイルスに感染する危険性としては、心臓病を持つ方もそうでない方もほぼ同じといえます。 しかし、心臓病を持つの方のほうが症状が出やすい場合があるので、重症化の恐れは高まります。 ◆心臓病があると重症化するリスクは高い 新型コロナウイルスが体内に入ると、肺はもちろん、他にも炎症反応を誘発し、心臓や血管に次のような機序で負担をかけます。 ①ウイルスが肺に感染して血液中の酸素濃度が下がる ②ウイルス感染による炎症の影響で血圧が下がる 酸素の薄い血液を低下した圧で全身に送り続けるためには、心臓がいつもよりたくさん働く必要があり、それによって心臓病が悪化してしまう可能性があります。 心臓病をお持ちで、特に注意が必要なのは以下に当てはまる方です。 ・移植患者など免疫抑制状態にある ・がん治療のため化学療法や放射線療法を受けている ・心臓病を患い、白血病やリンパ腫を併発している ・高齢者 ・心不全 ・拡張型心筋症 ・加齢のため運動機能が低下している ・心臓病を併発している妊婦 ・進行型の不整脈性右室心筋症 ・チアノーゼ性先天性心疾患 ・閉塞性肥大型心筋症 ◆心臓病がなくても不整脈や心臓発作を起こす可能性がある ウイルスが炎症作用をもつため、感染により冠動脈の動脈硬化性プラーク(=コレステロール等により厚くなった血管の壁)が破裂し、急性冠症候群(心臓発作:急性心筋梗塞や不安定狭心症など)を引き起こす可能性が考えられています。 ◆糖尿病や高血圧もある方は更に注意 まだ正確な理由は明らかになっていませんが、中国のデータによると、亡くなった、あるいは重症化した心臓病患者のなかで、糖尿病や高血圧などの併存疾患を持っている方が多くいることがわかっています。 そもそも死亡リスクの高い高齢者のなかに糖尿病・高血圧患者が多いというのもあるかもしれませんが、併存疾患のある方はご注意ください。   【脳卒中と新型コロナウイルス感染】 ◆脳卒中経験者は免疫・体力低下しており感染しやすい 脳卒中の既往がある方は、一般の方々よりも免疫力・体力ともに低下しやすく、感染・重症化リスクが高いといえます。 ◆脳卒中経験者は重症化リスクも高い 脳卒中の既往がある方は、酸素吸入が必要になる割合、集中治療室での治療が必要となる割合が、一般の方々よりも高いといわれています。 また、感染症自体やその治療薬の影響を受けて、脳卒中予防薬の効果が不安定となることもあります。 さらに、感染により脳卒中の後遺症が悪化することもあります。 その場合、再発と区別がつきにくいかと思いますので、すぐに専門の病院を受診してください。 ◆新型コロナウイルス感染が脳卒中を起こす可能性がある 新型コロナウイルス感染症が蔓延している時期に、脳卒中の診断を受けた患者と、脳卒中が疑われたもののそうではなかった患者を比較した研究があります。 この研究では、脳卒中の診断を受けた患者の方が、新型コロナウイルス陽性であった人が圧倒的に多く、新型コロナウイルス感染症にかかることが、脳卒中を発症させる一因となることを示しています。   以上のことから、新型コロナウイルス感染症は基礎疾患のある方にとって、いまだに注意の必要な感染症です。 ご自身や周囲の方で、自宅療養中に容体が急変したり不安な症状が現れたりすることがあれば、ためらわずすぐに主治医や救急にご連絡ください。   詳しくは下記引用元よりご確認ください。     引用元:新型コロナウイルスに関するQ&A(心臓病患者さん向け)  インフルエンザ・新型コロナウイルス感染症  

  • 新しい超音波エコー機器「LOGIQ Fortis」検査開始致します

    当院では令和6年3月より、GEヘルスケア・ジャパン社の超音波画像診断装置“LOGIQ”シリーズの最新モデル「LOGIQ Fortis」(ロジック フォルティス)を導入し、検査開始いたしました。 「LOGIQ Fortis」は、前回当院で使用していたLOGIQ E9よりさらに機能が更新し高画質となり、患者様の診断の質にお役に立つと思われます。 非侵襲性の超音波エコー検査は体への負担が少なく、リアルタイムに観察部位を診断できます。 当院では、頸動脈、甲状腺、腹部エコーを放射線科専門医の院長が実施し、心エコーは循環器専門の医師(二名)が行います。完全予約制です。 まずは、ご相談ください。  

  • 動脈硬化検査のすすめ

    皆様は、ご自身の動脈硬化度を気にされたことはありますか? 日本人の死因の3割は「脳梗塞」や「心筋梗塞」など動脈硬化が原因となる疾患だといわれています。 動脈硬化とは、血管の弾力性が失われた状態のことを指します。 硬くなった血管壁にはコレステロールなどが溜まりやすくなり、血管の内径を狭めます。 その結果、血流が悪化したり、血栓ができたりする可能性が高まります。 当院では、動脈硬化の程度を把握するための検査を2種類ご用意しております。 ①CAVI(キャビィ)検査 ・この検査では動脈硬化度を「数字で表す」ことができます,また血管の内側にコレステロール等がたまって狭窄しているか診断できます ・四肢に血圧を測るときのカフや電極をつけるだけですので、検査は簡単で、5分程で終了します ・危険因子(高血圧や糖尿病、過度の飲酒、喫煙など)の多い方や、働き盛りの40歳以上の方におすすめです。予約は不要です。 ②頸動脈エコー検査 ・脳に血液を送り込む血管である頸動脈の壁の厚みや狭窄度を医師が超音波エコーにて直接診る検査方法です ・頸動脈の状態から全身の動脈硬化進行度を推定できます ・超音波を頸にあてる検査なので、安全かつ苦痛なく簡便に短時間で多くの情報を得られます ・総頚動脈から内頸・外頸動脈にかけて体表から観察可能な範囲を検査します ・エコーでは内膜・中膜の区別がつきにくいので両方をまとめた厚み(IMT)を計測します ・頸動脈エコーは、動脈壁の隆起(プラーク)の有無も観察できます IMTが年齢の割に大きくなっている方(血管壁が厚くなっている方)は、全身血管の動脈硬化も進行しており、 将来的に心筋梗塞、脳血管障害、閉塞性動脈硬化症(ASO)、を発症する可能性が高いことが科学的に証明されています。 動脈硬化に心当たりのある方は、なるべく早い段階で主治医と相談し、 バランスの良い食事や適度な運動など、動脈硬化の改善に向けた生活習慣を取り入れましょう。 検査をご希望の方は予約制ですので、診察時医師に相談し、窓口、お電話にて予約してください。 動脈硬化の検査に関して、詳しくは以下のHPもご参照ください。 動脈硬化net    

  • 循環器内科専門外来の変更のお知らせ

    4月より当院循環器内科の担当医および曜日の変更がございます。 木曜日午前・午後勤務の髙橋医師が水曜日午前のみとなり、 木曜日午前は原田歩実医師(板橋中央総合病院、循環器内科所属)が担当となります。 よろしくお願いいたします。   以下、2023年4月の診療表(予定)です。

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